58 歳男性。糖尿病の診断を受け近医で薬物療法を継続していたが、定期的に受診せず、アドヒアランスも良好ではなかった。今回、吐き気、食欲不振、呼吸 困難を訴え受診したところ、重症の尿毒症のため入院となった。血液検査の結果は以下のとおりであった。 検査値: 体表面積未補正 eGFR 14.6 mL/min、HbA1c 7.7%(NGSP 値)、 ALT 14 IU/L、AST 22 IU/L お薬手帳を確認したところ、以下の薬剤が処方されていた。尿毒症の治療を開始するとともに、退院に向けて本剤を中止し、代替薬を検討することになった。 (処方) メトホルミン塩酸塩錠 500 mg 1 回 1 錠( 1 日 2 錠) 1 日 2 回 朝夕食後 14 日分
60 歳男性。脂質異常症及び高血圧症の診断により、現在、処方 1 による薬物治療を行っている。本日、処方 2 が追加された。 (処方 1 ) ピタバスタチン Ca 錠 2 mg ロサルタン K 錠 50 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) 1 日 1 回 夕食後 28 日分 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) 1 日 1 回 朝食後 28 日分 (処方 2 ) イコサペント酸エチル粒状カプセル 900 mg 1 回 1 包( 1 日 2 包) 1 日 2 回 朝夕食直後 28 日分 検査値 血圧 126/76 mmHg、血清クレアチニン値 0.9 mg/dL、HbA1c 5.9%(NGSP 値)、 LDL−C 98 mg/dL、HDL−C 62 mg/dL、TG(トリグリセリド)220 mg/dL
60 歳男性。高血圧の治療のため、内科から以下の薬剤が処方され服用していた。最近、薬剤の服用後にめまいやふらつきを感じることがあり薬局を訪れた。 (処方) ニソルジピン錠 10 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) 1 日 1 回 朝食後 14 日分
36 歳男性。10 年前に双極性障害の診断を受け、処方 1 による治療を行っている。 (処方 1 ) 炭酸リチウム錠 200 mg 1 回 3 錠( 1 日 3 錠) 1 日 1 回 就寝前 28 日分 患者は、10 日前に腰痛により自宅近くの整形外科を受診し、処方 2 の薬剤の服用を開始した。 (処方 2 ) ロキソプロフェン Na 錠 60 mg 1 回 1 錠( 1 日 3 錠) 1 日 3 回 朝昼夕食後 14 日分 2 日前より下痢や嘔吐が出現し、今朝、ふらつきと発語困難を生じたため、緊急搬送された。リチウムの血清中濃度は、2.2 mEq/L(血中濃度 1.8 mEq/L に相 当)と測定された。薬剤師が残薬を確認したところ、指示どおりの服薬状況であった。
70 歳男性。切除不能な胃がんの治療のため、S−1(テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤)/シスプラチン療法を施行している。数日前から 右下肢に痙れん様のふるえが認められている。精密検査の結果、左脳にがん転移が認められ、緊急入院となった。痙れん発作の予防としてフェニトインの服用を開始 した。 (処方) フェニトイン錠 100 mg 1 回 1 錠( 1 日 3 錠) 1 日 3 回 朝昼夕食後 7 日分
70 歳女性。気管支喘息のため吸入療法を行っている。本日、デバイスが異なる吸入剤へ変更したため、医師から薬剤師に吸入指導の依頼があった。薬歴を確 認したところ、前回の処方 1 から処方 2 へ変更になっていた。 (処方 1 ) アドエア 250 ディスカス 60 吸入(注 1) 1 個 1 回 1 吸入 1 日 2 回 朝就寝前 吸入 注 1:サルメテロールキシナホ酸塩及びフルチカゾンプロピオン酸エステルを含有する吸入粉末剤。 1 吸入で、サルメテロールとして 50 ng 及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして 250 ng を吸入できる。 (処方 2 ) アドエア 125 エアゾール 120 吸入(注 2) 1 個 1 回 2 吸入 1 日 2 回 朝就寝前 吸入 注 2:サルメテロールキシナホ酸塩及びフルチカゾンプロピオン酸エステルを含有する吸入エアゾール剤。 1 吸入で、サルメテロールとして 25 ng 及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして 125 ng を吸入できる。 患者に確認したところ、認知機能、視力、聴力及び手指筋力の低下は認められなかった。
医師からプロポフォールの取扱いについての問合せがあり、集中治療部門の薬剤師が多職種カンファレンスでプロポフォールに関する情報提供を行うことに なった。以下は院内採用医薬品であるプロポフォール注射剤 1 %の医薬品添付文書情報の一部である。
消化管からの吸収率が最も高い薬物はどれか。1つ選べ。
経口投与された薬物のバイオアベイラビリティを表す式はどれか。1つ選べ。 ただし、消化管管腔内からの吸収率を Fa、消化管及び肝臓での消失を免れた割合をそれぞれ Fg 及び Fh とする。
80 歳女性。老人福祉施設に入所中に仙骨部に褥瘡を認めた。経過を観察していたが、改善しなかったため、褥瘡の治療目的で入院となった。入院当初、創部 は滲出液が多く、黒色の壊死組織を伴っていた。
薬物の乳汁移行性について正しい記述はどれか。1つ選べ。
問題一次性能動輸送担体はどれか。1つ選べ。
66 歳男性。身長 168 cm、体重 51 kg。胃がんによる胃全摘術後に中心静脈栄養法を実施している。糖尿病の既往があり、血糖値上昇が見られたため、インス リンを投与することになった。輸液セットは感染予防のためフィルターを組み込んだ閉鎖回路としている。医師より「インスリン ヒト(遺伝子組換え)注射液 100 単位/mL を生理食塩液で希釈して 50 単位分調製し、投与する」よう指示があった。看護師から調製したインスリン注射液の投与法について質問があったため、薬 剤師は、以下の模式図を書いて説明を行った。
45 歳男性。結腸がんによる結腸切除術後に全身に転移が見られ、処方 1 により疼痛コントロールを行っていた。今回、疼痛増悪による疼痛コントロール目的 で入院となり、処方 2 に変更となった。 (処方 1 ) オキシコドン塩酸塩水和物徐放錠 20 mg オキシコドン塩酸塩水和物徐放錠 10 mg オキシコドン塩酸塩水和物散 10 mg オキシコドン塩酸塩水和物散 5 mg 1 回 1 錠( 1 日 2 錠) 1 回 1 錠( 1 日 2 錠) 1 日 2 回 8 時、20 時 14 日分 1回1包 1回1包 疼痛時 10 回分 (処方 2 ) オキシコドン塩酸塩水和物徐放錠 40 mg オキシコドン塩酸塩水和物散 20 mg 1 回 1 錠( 1 日 2 錠) 1 日 2 回 8 時、20 時 3 日分 1回1包 疼痛時 5 回分 入院時に薬剤師が行った痛みの評価では、「午後になると痛みが強くなる、NRS(Numerical Rating Scale):8/10」、「どのタイミングか不明だが突然痛みが出 る。痛みが出始めるとすぐに強い痛みとなる、NRS:8/10」とのことであった。処方 2 の薬剤服用開始後に行った評価は、「午後になると強くなる痛みは改善、 NRS:3/10」、「突然痛くなる状況は変化がない、NRS:8/10」であり、この結果を受けて緩和ケアチームで患者の処方を検討することになった。
一般に、薬物の水溶性が低下する代謝反応はどれか。1つ選べ。
母体から胎児への移行性が最も低いのはどれか。1つ選べ。
腎クリアランス(CLr)と糸球体ろ過速度(GFR)、分泌クリアランス(CLs)、再吸収率(FR)の関係を正しく表しているのはどれか。1つ選べ。ただし、fuは血漿中タンパク非結合形分率を示すものとする。
体内からの消失が主に CYP1A2 による代謝である薬物はどれか。1つ選べ。
体内動態が線形 1-コンパートメントモデルに従う薬物を経口投与した場合、最高血中濃度到達時間が遅延する原因として正しいのはどれか。1つ選べ。
ネフロンでの能動的な薬物の分泌を行う主要な部位はどれか。1つ選べ。
全身クリアランスが50L/hである薬物を10mg/hの速度で点滴静注した場合の定常状態における血中濃度(μg/mL)に最も近い値はどれか。1つ選べ。
体内動態が線形 1-コンパートメントモデルに従う薬物 100 mg を急速静脈内投与したとき、投与直後の血中濃度が 2 mg/L、消失速度定数が 0.1 hr‐¹ であった。この薬物の全身クリアランス(L/hr)はどれか。1つ選べ。
血中薬物濃度に基づく治療薬物モニタリング(TDM)において、効果発現と副作用リスクの指標としてトラフ値とピーク値の測定が推奨される薬物はどれか。1つ選べ。
体内動態が線形1-コンパートメントモデルに従う薬物を静脈内定速注入したとき、血中濃度は下図のような推移を示した。この薬物の消失半減期(hr)に最も 近い値はどれか。1つ選べ。
陽イオン性界面活性剤に分類されるのはどれか。1つ選べ。
治療薬物モニタリング(TDM)の実施が推奨される薬物はどれか。1つ選べ。
不揮発性の電解質を溶解させた希薄水溶液において、溶質の濃度上昇とともに値が減少するのはどれか。1つ選べ。
日本薬局方に基づき、溶液の濃度を( 1 → 10)で表したときの意味として正しいのはどれか。1つ選べ。
有効成分を臼歯と頬の間で徐々に溶解させ、口腔粘膜から吸収させる剤形はどれか。1つ選べ。
点眼剤の保存剤として利用される陽イオン性界面活性剤はどれか。1つ選べ。
医薬品の酸化を防ぐために加えられる添加剤はどれか。1つ選べ。
せん断応力の増加に伴い、みかけ粘度が増大するのはどれか。1つ選べ。
噴出する圧縮空気の気流により粒子を加速させて、粒子どうしあるいは粒子と容器壁との衝突により粒子を微細化する粉砕機はどれか。1つ選べ。
皮膚に適用する液剤はどれか。1つ選べ。
静脈内に投与する注射剤に適用される日本薬局方一般試験法はどれか。1つ選べ。
日本薬局方に規定されている全ての注射剤の安全性の確保に必須なのはどれ か。1つ選べ。
日本薬局方において、腸溶性製剤の崩壊試験に用いられる崩壊試験第 1液と崩壊試験第 2液の pH の組合せとして、正しいのはどれか。1つ選べ。
日本薬局方の溶出試験法が適用されるのはどれか。1つ選べ。
マトリックス型放出制御製剤からの薬物放出がHiguchi式に従うとき、時間tまでの単位面積当たりの累積薬物放出量について、正しい記述はどれか。1つ選べ。
消化管吸収後、体内で CYP2A6 によって代謝され、抗悪性腫瘍作用を示すプロドラッグはどれか。1つ選べ。
薬物の経肺吸収に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
薬物の脳移行に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、血漿と脳組織間で薬物分布が平衡状態にあるものとする。
ある薬物のアルブミンに対する結合定数を、平衡透析法を用いて測定した。半透膜で隔てた 2 つの透析セルの一方に 0.6 mmol/L のアルブミン溶液を加え、他方 には 0.6 mmol/L の薬物溶液を同容積加えた。平衡状態に達したとき、アルブミン溶液中の薬物濃度は 0.4 mmol/L、他方の薬物濃度は 0.2 mmol/L であった。薬物 の結合定数 K(L/mmol)に最も近い値はどれか。1つ選べ。ただし、アルブミン1 分子当たりの薬物の結合部位数を 1 とし、薬物及びアルブミンは容器や膜に吸着 しないものとする。
以下に示す薬物代謝反応のうち、第Ⅰ相代謝反応はどれか。2つ選べ。
薬物相互作用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
体内動態が線形 1-コンパートメントモデルに従う薬物の経口投与に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。なお、Ka 及び Kel は、それぞれ吸収速度定 数及び消失速度定数を表し、t は投与後の時間を表す。
ある薬物 60 mg をヒトに静脈内投与した後の血中濃度時間曲線下面積(AUC)が 2.0 mg・hr/L であった。この薬物の肝クリアランスが 2/3 に低下した とき、経口投与後の AUC は、肝クリアランス低下前の経口投与後の AUC に対して何倍になるか。最も近い値を1つ選べ。ただし、この薬物の体内動態は、線形 1-コンパートメントモデルに従い、肝代謝のみで消失し、消化管から 100%吸収されるものとする。また、肝血流速度は 80 L/hr とする。
25 ℃において固相が十分に存在する条件下、pH と弱電解質Aの分子形とイオン形の溶解平衡時の濃度の関係を図に表した。以下の記述のうち、正しいのはどれ か。2つ選べ。ただし、弱電解質Aの分子形とイオン形の溶解平衡時の濃度比はHenderson-Hasselbalch の式に従い、弱電解質Aの溶解や pH 調整に伴う容積変化 は無視できるものとする。必要ならば、log2 = 0.30、log3 = 0.48、10¹/² = 3.2を用いて計算せよ。
コロイド分散系の性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
球形粒子から成るある粉体を分級して得られた粉体A及びBの個数基準の粒度分布曲線を図に示した。この図から考えられることとして、適切なのはどれか。2 つ選べ。
ある固体薬物Aに粉砕や再結晶などの処理を行ったところ、下図の粉末 X 線回折パターンを示す固体a、b、cが得られた。別の方法で再結晶を行ったとこ ろ、異なる回折パターンを示す固体dが得られた。次の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、粉末 X 線回折測定に必要な前処理により、薬物Aの化 学変化や固体組成の変化は生じないものとする。
ある薬物の静注用の水性注射剤の製造工程を図に示した。本注射剤及びその製造工程に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
コーティングを施した固形製剤の溶出性を調べたところ、下図の結果が得られた。この薬物溶出を示す製剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。ただし、薬 物の溶解度は試験液の pH に依存せず、薬物と添加剤の相互作用はないものとする。
容器・包装に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
放出制御型製剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
薬物の生体膜透過機構に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
薬物の組織分布に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
薬物A10mg を静脈内投与した後の血中濃度時間曲線下面積(AUC)は250μg・h/Lであり、尿中に未変化体として5mgが排泄された。また、10mgを経口投与した後のAUCは45μg・h/Lであり、糞便中に未変化体として2mgが排泄された。薬物Aの小腸利用率(小腸アベイラビリティ)として適切なのはどれか。1つ選べ。ただし、薬物Aの消化管管腔中での代謝・分解は無く、静脈内投与後は肝代謝と腎排泄によってのみ消失し、消化管管腔中への分泌、胆汁中排泄は無いものとする。また、薬物Aの体内動態には線形性が成り立つものとし、肝血流速度は80L/hとする。
薬物の腎排泄に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
薬物Aの血中濃度が薬物Bの併用によって上昇する組合せはどれか。2つ選べ。
薬物Aは、静脈内投与後、肝臓における代謝と腎排泄によってのみ消失し、正常時は肝クリアランスが全身クリアランスの80%であること、腎排泄は糸球体ろ過のみによって起こることがわかっている。ある肝疾患患者において、血中アルブミン濃度の低下により薬物Aの血中タンパク非結合形分率が2倍に上昇し、肝クリアランスは4分の1に低下していた。この患者に対し、正常時の2分の1の血中濃度時間曲線下面積(AUC)が得られるようにするには、静脈内投与量を正常時の何%にすればよいか。1つ選べ。ただし、薬物Aの体内動態には、いずれの場合にも線形性が成り立つものとする。
薬物A50mg を、粉末製剤あるいは液剤として経口投与した後の血中濃度時間曲線下面積(AUC)は等しく、1,500μg・h/Lであった。一方、血中濃度に関する1次モーメント時間曲線下面積(AUMC)は、粉末製剤の場合が 9,000μg・h2/L、液剤の場合が 7,500μg・h2/Lであった。薬物Aの粉末製剤の平均溶出時間(h)に相当するのはどれか。1つ選べ。
治療薬物モニタリング(TDM)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
医薬品粉体のぬれ及び吸湿に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
球状の医薬品懸濁粒子は、溶媒中を次式で表される速度で沈降する。次の記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、設問中のパラメータ以外は変化しないものとする。
1価の弱酸性化合物(pKa= 6.1)の水に対する溶解度は、pH1のとき0.1μg/mLであった。この化合物の溶解度が1mg/mLとなるpHはいくらか。最も近い値を1つ選べ。ただし、イオン形は完全に水に溶解するものとする。
湿式顆粒圧縮法による錠剤の製造プロセスにおいて、ア~エに当てはまる単位操作の組合せとして適切なのはどれか。1つ選べ。
医薬品の容器・包装に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
ある経皮吸収型製剤の断面図(模式図)を以下に示す。in vitro放出試験における本製剤からの累積薬物放出量と時間の関係を示したグラフとして、正しいのはどれか。1つ選べ。ただし、放出試験中、薬物貯蔵層内、放出制御膜内及び粘着層内の薬物濃度は一定に保たれ、かつシンク条件が成立しているものとする。
EPR(Enhanced Permeability and Retention)効果の説明として、正しいのはどれか。1つ選べ。
57歳男性。胸部の激痛、呼吸困難、意識障害にて救急搬送された。心電図所見にて急性心筋 塞と診断され、直ちにアルテプラーゼが投与された。容態は安定に向かっている。
38歳男性。腰痛により整形外科を受診し、以下の処方箋をもって保険薬局に初めて来局した。
腫瘍内科カンファレンスにおいて、薬剤師が抗腫瘍薬の治療薬物モニタリング(TDM)に関する以下の説明を行った。 「この薬物は特定薬剤治療管理料算定が認められている抗腫瘍薬です。経口投与で用いられ、定められた最小有効トラフ濃度を超えていることを TDM によって確認することが望ましいです。」
58歳男性。本態性高血圧症及び狭心症に対して外来で薬物治療を受けていたが、急に症状が悪化したため入院となった。薬剤師が面談し、薬物の使用状況等について尋ねたところ、めまいや、一過性の意識障害などの症状が現れることが時々あったため、最近になって自己判断で服薬を止めていたことが判明した。
54歳女性。2年前に高血圧及びうっ血性心不全と診断され、以下の処方による薬物治療を受け、状態は安定していた。 昨日、食欲不振と吐き気を訴え受診し、緊急入院となった。ジゴキシンの血中濃度を測定したところ、2.2ng/mLであった。持参薬確認のため薬剤師が面談したところ、鼻水が出て喉が痛いなど風邪気味の症状のため1週間前に近医を受診し、そこで処方された薬を服用しているとのことであった。
78歳女性。アルツハイマー型認知症と診断され、処方薬見直しのため入院していた。退院の際、仙骨部に発赤が見つかった。医師から家族に対し褥瘡のリスクについて説明があり、下記の薬剤が処方された。
初期臨床研修医に対し、緩和ケアチームのメンバーである薬剤師が、フェンタニル製剤の特徴について講義をしている。
75歳男性。かねてから緑内障治療のため、処方1の薬剤を使用していた。両目が充血し、目やにも出ることから、かかりつけの眼科医を受診したところ、細菌性結膜炎と診断され、処方2が新たに追加された。
65歳男性。在宅で高カロリー輸液療法を実施することとなった。かかりつけ薬局の薬剤師が、高カロリー輸液の調製と安全使用に関する実地研修を受けるため、病院の薬剤部を訪れた。